ジゴクジジイのジゴックス

バカの頭の中を屁理屈と言葉のレトリックでしたためた虫下しコンテンツをご賞味あれ。WordPressで元々書いてた記事をインポートしたので所々バグってます。ごめんなさい。

今あえてワイルドスピードを全シリーズ走破してみる

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2019年夏にワイルドスピードのスピンオフがやるらしい。

※8/4更新 見たよ!

zigokugg.hateblo.jp

当時中学生で1作目を見たあと、とびとびで見ていたけど通しで見た事は無い。

 

淘汰の激しい洋画業界で未だにシリーズを続けられる作品は数少なく、トランスフォーマーみたいにキャストがガラッと変わったり微妙なリブートしたりとファンが安心して見られるものはあまり無い様に思う。

 

その中でもワイルドスピード一貫性があって大枠変えず少しずつスケールを拡大している為、どこから見始めた人にも常に新鮮な驚きとエンタメを与えつつ、旧来のファンも楽しんで見られるとあって、これがシリーズを長く続ける所以なのかなと思ったり。

 

さてこないだワイルドスピード/ホブス&ショウの予告を見て、ちゃんと通しでこれまでのワイルドスピードを見てみようと一念発起し、シリーズマラソンをやってみた。

 

過去に見ているのは1、X3、5、7とたまたま奇数が揃っているが当時あまり考えもせずなんとなくで見ていたので、通しで見る事による感動も思い入れもひとしおであることだろうであることだろう。

 

当方AmazonPrimeとNetflixを契約しているので、視聴環境としては万全。

どっちでもいいけど見てる途中で字幕・吹き替えを切り替えられるNETFLIXで見る事にした。

 

 

 

ワイルドスピード

 

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当たり前だけどみんな若い。

そして運転技術とストーリーのシンクロ率が高い。近年のは運転技術をこじつけたストーリー展開が多い様に思う。「それぶっちゃけ運転いらなくね!?」みたいな。

 

けど1作目は当然ながら真っ向からドライブアクションに向き合っている。

ストリートレースの描写はゼロヨン一択なので勝ち負けもわかり易い。

スケールも、ある街のひとかどで繰り広げられる若者達の行き場の無い不器用なプライドのぶつかり合いを武骨に描いており、視聴者は思わず自分を投影してしまうだろう。

 

後続作品と比べるとニトロジェット噴射など、ギミックの描写がちゃんと尺を割いて表現されていて、謎理論ではあるものの車と向き合った表現をしておりわくわくした。

 

この頃から、既にシリーズを通してのテーマである「ドムのファミリー愛」がゆるぎなく表現されている。

 

犯罪臭は低め。

これで終わり!?って感じで終わる。



ワイルドスピードX2

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シリーズ唯一でドムが欠席。

マイアミを舞台に、追われる身となったブライアンと、ブライアンの地元友ローマンの二人のコンビが麻薬密売組織に潜入捜査する話。

陽気な黒人が出てきたら大体面白くなる。

 

マイアミが持つ「本能的に人間を自由にさせる開放感」と水面に映し出される西陽に代表されるばつぐんなロケーションがこれでもかと画面いっぱいに広がっていて気づいたら自分もブライアン一味に混じって加担しているUXを享受できる。

 

前作から舞台を移したことでドムのファミリーは鳴りを潜めており、

ブライアンの元上席くらいしか続投キャストはいない。

 

あと若かりし頃のデヴォン青木が出ている。

この人は本当にカートゥーンから飛び出してきたみたいなビジュアルでかっこいい。

 

恥ずかしながら公開当時視聴しておらず、今回初めて観たのだが個人的にはシリーズでトップレベルに好きな作品となった。



ワイルドスピードX3 TOKYODRIFT

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舞台が東京の異色作。

ウルヴァリンサムライとかGIジョー2等で描かれる勘違いされたトーキョーが大好物な人は終止へらへらしながら見られることだろう。俺はそうだった。

 

兜町のパーキングに夜中ギャル集まらないだろ!とか主人公が下宿する家が

「いつの時代の長屋だよ」っていう建物とか、ギャングナイズされたYAKUZA描写とか、アレな表現をされるトーキョーが大好物な自分には1シーン1シーンが貴重なフォトジェニックの連続だった。

 

立体駐車場のループをドリフトで駆け上がる映像等、

今迄見た事のないような表現がよく知るロケーションで描かれるのはシンプルに面白い。

異端児扱いされる本作だが見所は結構あった様に思う。

 

あと公開当時自分は高校卒業直後くらいだったので、

今見ると当時の不良の描写とかギャルの描写が割とリアルで凄く懐かしかった。

 

まだ若い北川景子とか真木よう子とか妻夫木君が出ているんだけど、ほぼ台詞も無いチョイ役で、だからこそプレミアム感が出ていてスター感がほとばしっていた。

 

こういう海外映画で描かれるトーキョーの中でも割とディテールはちゃんとしてるほうだと思う。

 

シリーズへのつながりは重要なファミリーメンバーの死というクリティカルなもの以外は薄め。この当時どこまで考えていたんだろう。あいつ殺しちゃもったいないよ。

 

ワイルドスピードMAX(4作目)

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ブライアン、ドム達の本線ストーリーにやっと戻って来る。

今迄のシリーズでは画面の端で下品に踊ってるお姉ちゃんばかりだったんだけど、

ミアをはじめとして敵組織にいるガル・ガドット演じるジゼルなど、画面が上品に華やぎ始める。

ここから徐々に物語のスケールがでかくなり始めるのだが、後続作品と比較するとまだおとなしい印象。X2では追われる身だったブライアンが全うに復職している。

やさぐれてくたびれたTシャツ来て運転するポールウォーカーもカッコいいけど、スーツ着てビシっと決めてるブライアンもやっぱりかっこいい。

 

運転技術を見込んで仲間に引き入れるという謎の風習もちゃんと取り入れる敵組織が好き。

 

ところでX2のラストで大金手に入れたブライアンはお店やらなかったんだろうか。あのエンディングが好きだったのでちょっと寂しい。

 

本編とは全く関係ないが、ガルガドット演じるジゼルの吹き替えがずっこけるレベルで酷くて乾いた笑いしかでてこなかった。

思わず吹き替えから字幕に変えたが、あれ当時劇場でお金払って見た人からクレーム来なかったんだろうか。

 

ワイルドスピードMEGAMAX(5作目)

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今迄出てきたならず者達がファミリーとしてドムのもとに集う記念碑的な、ワイスピ界のアベンジャーズ的作品。

 

ベタベタだがドムとブライアンの関係性を中心に丁寧に描いてきたこれまでの登場人物が持っている仲間同士の絆がファミリーの絆に昇華する様はこれまでのシリーズを見てきた視聴者へのボーナスだ。

 

そんなファミリーへの刺客として登場するドゥエイン・ジョンソン演じるホブスFBI捜査官は今回が初登場。ターミネーター的な執着心と燃える正義の警察魂。仲間想いの熱血漢は国境を超えて愛されてやまないアイコニックだろう。

 

本作の舞台はブラジルで、どことなくマイアミを思い出すロケーションはあるものの、

自警団的な物騒な連中もいてよりバイオレンスなステージで我々日本人にとって刺激的な非日常感満載の世界に没入させられる。

 

人間アクションもカーアクションもこれまでで最高レベル。

ガタイのいいハゲが暗がりで取っ組み合うとまじでどっちがどっちかわからないのだけど迫力満点で最高にご機嫌なのでどうでもよくなっていた。

 

追っかける側のハゲと、逃げる側のハゲが呉越同舟して共通の大敵に挑む描写はみんな大好き、最高に燃え滾るシチュエーションなので未見の人は是非見て欲しい。

 

物語のエピローグがちゃんと描かれるのも個人的にポイント高い。

あとガルガドットは生物として美しい。

 

ここでワイルドスピードラソン前半は終了。

何となくだけどメガマックスで一区切りな感じがする。

これで終わっても洋画史に燦然と輝くシリーズとして殿堂入りしていたに違いない。

6作目のユーロミッションからはまた日を改めて見よう。