インスタで流す広告動画を設計する人への嘆願
広告動画を見ているとyoutube用っぽい動画がインスタでも流れてくることがある。
予算のためか、納期が間に合わなかったからか、一つのクリエイティブを複数のプラットフォームで活用しているんだと思われる。
けどYouTube用とインスタ用の間には動画クリエイティブと一口で言ってもユーザー体験においてクリティカルに異なる要素がある為、まったく同じクリエイティブで広告運用する、というのは危ないと思う。
音という要素の有無は諸刃の剣だから。
プラットフォームごとの視聴環境に特性はあるものの、YouTubeを見ているユーザーは多くの場合、これから動画を見るぞという前のめりな姿勢で動画を視聴する。この時当然音はONになっており、ユーザ側で動画を視聴するという行動の中に音も一つの情報として摂取する準備ができている。
そのため、YouTubeで流す動画へ配信する広告動画は音があっても当然、むしろなかったら違和感を感じることだろう。
一方でインスタはどうか。
インスタのデフォ設定だと、スマホがマナーモードの場合、再生時に音が流れない様になっている。
だが可愛いわんこや猫ちゃん、風景など視覚情報以外で音も摂取したくなった際にタイムラインで流れてくる動画全ての音をONにしておくと、広告動画が流れてきた際に広告側の人工的な音が流れる。
これがとてもストレスではないかと思う。
一般的なユーザーが投稿する動画は「生活して発生する音」や「動物の息遣い」、「風の音」、「人の話し声」といった環境音が多く、それらはノイズにはあまりならない。能動的に動画体験を取得しにいってるから。
しかしタイムラインを追っている最中、突然頼んでもいないのに流れてくる(しかも大概がデケェ音で)広告動画はかくもノイジーでお呼びでなく、思わずスキップしてしまう。
なんだったら広告対象の製品、サービスに対して嫌悪感を持ってしまうかもしれない。
広告はユーザーの趣味嗜好とマッチングされてるとは言え、ただでさえ邪魔な広告が、"音"という目立つ表現手段で貴重なリラックス時間に走塁妨害してくる状況を広告配信側、制作側はもっとシビアに考えた方がいいんじゃないだろうか。
実際にスルー率を見たことがないから分からないけど、音があるせいでスキップされてしまう割合って結構あるんじゃないかな?と思う。
なんていうか、うるっせーからインスタの広告動画にBGMつけんなっつー話!!
おわり!
絶対にネタバレ踏みたく無いマンがアベンジャーズエンドゲームを楽しむ為にやった6つの準備
今日アベンジャーズが終わる。
今これを書いている時点で終わりへのカウントダウンが始まっている。
いや、一年前からカウントダウンは始まっていた。
長い様であっという間だったこの一年。 飲み屋で、喫茶店で、あらゆる想定をしてわくわくし続けた一年だった。
今年32歳のわいは、90年代のどこか抜けた、どういうモチベーションで見たらいいんだか分からないバットマンシリーズでアメコミ映画の原体験を経て、 00年代にスパイダーマン、クリストファーノーラン版バットマン、と 次世代の特撮映像体験と、ヒーローものに似つかわしくない人間ドラマの組み合わせに新時代ヒーローの幻影を見た。
2008年当時、学生だったわいはアイアンマンの第一報を受けて 「ほえ〜なんか知らんけどスパイダーマンよりゴツくてかっこえ〜なあ」 とあまり期待せずに劇場へ足を運んだ。
およそヒーローとは思えないトニー・スタークに一発で度肝を抜かれ、 どうやらシリーズものとして続いて行くらしいで、という噂に胸をわくわくさせたものだった。
それから10年間、学生から社会人になり、半年に一回くらいのペースで公開される ティザーをすり減るくらい見続け、公開となれば飛びつき何ともいえない余韻に浸ってまた生活に戻る、 そんな日々を続けてきた。
言うなれば人生の苦楽をともにしてきたといっても過言ではない。
思い出にはいつもヒーローがいた。
MCUはもはや人生の一部だった。
明日の今頃にはもう歴史の目撃者になっているんだろう。
そんなワクワクと喪失感の狭間でミラノ風ドリアを食べている。
さて、やっとタイトルについてだが、 エンドゲームを最高のコンディションで楽しむ為に色々やった事を纏めてみた。
エンドゲームに限らず、これから自分が楽しみたい映画とかゲームとかある人の参考になれば幸いだ。
インフィニティストーンの数に無理矢理あわせるために6項目にした。
そのせいでものすごくよみづらくなった。
準備1.ネタバレへの防御
映画ファンにとって最も忌むべきサノス的存在は リーク情報、ネタバレだ。
公式からリーク情報に気をつけろ、というツイートがなされるほど、 今回のはたちが悪いらしい。 なんせモスクワと中国では既に公開されている。
ということはこの地球上ではエンドゲームをエンドゲームした人間とそうでない人間にわかれている。 まるで指ぱっちんされたように。
そこで100%の堅牢性を求めたわいはネタバレを回避するべく、ネットにもリアルそれぞれで策を講じた。
日本時間の4/26 AM2時現在で幸いネタバレを食っていない。
端から見ればどうかしてると思われる滑稽さだったと自分でも自負しているが、 何を置いても絶対にネタバレジェノサイドに触れない為には手段を選ばない、 まじでそう思っている。
SNSはシャットアウトしたかったが仕事で使うため 完全遮断というわけにはいかなかった。 その為の代替案として以下を実行した。
・メッセンジャーのみ起動。(しかもスマホアプリでだけ使用。)
・なるべくLINEでやりとりする。
・下記キーワードをミュートリストに追加。
-AVENGERS
-エンドゲーム
-ENDGAME
-ネタバレ
-リーク
※但し、広告や自分でキーワード検索した場合は普通に投稿が表示されるので要注意。
・知らない奴からのDMを禁止 ・鍵アカに変更
・アベンジャーズ関連の買い物しない➡何かヒントがあったらイヤだから。
▼Google検索
・アベンジャーズ関連の検索しない。➡ サジェストでキーワードがでちゃうと厄介だから。
▼インスタ
開かない。 万が一開いても"検索"のアイコンは押さない。 あれ知らないやつの投稿見せてくるのでネタバレをふむ可能性ある。
これを見てお分かりだろう。
尚、リアルでやった防御策と言えば、飯は外食せずに自炊。 移動時は耳栓買って装着してた。 あと、パンフレットは上映後まで開封しないことも忘れてはいけない。
準備2.チケット奪取
ネタバレを回避するのに一番有効なのは、なんてことはない、さっさと見る事だ。
通常のチケットであれば3日前から発売される。
PCよりも自分はiPhoneXSの方が処理が速いのでアプリで待機。
六本木の最速上映をねらったが、日付変わった瞬間にリロードしても 開始1分でほぼ壊滅というとんでもない有様だった。
座席が灰色になってサラサラ消えてく様な気持ちだった。
翌日にリベンジ。また日付変わった瞬間にアクセス。
朝一の回をスタンバった所、やはりアクセスが集中しているようで 何回かサイトが落ちておりやっと表示されてもCSSが崩れまくっているカオス状態。
なんとか決済まで逃げ切った。 9時からの回は30分ほどでほぼ埋まっていた。
20時からの、良識のある大人が見る時間の回は9時からのよりも早く完売していた。
みんな良識あるなあ。
準備3.コンディション調整
-6時間前から断食
人間は6時間くらいで尿が生成されて体外に出る様に出来てるらしい。
ちなみに一番尿意を誘発するのは珈琲。まあこれはわかる。
次点で玉露。緑茶とかかね。
カリウムがうんたらで早く感知するんだとか。
オレンジジュースとかもよくないらしい。
なので水を6時間前にのんで待機。あとは出す一方。
-飯は火が通ったものを
前日の食事は色々と考えてサイゼリヤのミラノ風ドリアに決定。
冷凍とは言えミラノ風ドリアはあたる可能性が低いと判断したからだ。
サラダなどは万が一お腹いたくなるかもしれないし、 肉系は火が通ってなかったらやばいし。
準備4.時間シミュレーション
起床は公開3時間前に
映画は9時公開。 ということは8:50には入場していたいので 8:40には到着していなければ行けない。
あまりに早く着きすぎると、 声がでかいマヌケからうっかり危険なリーク情報を聞いてしまうかもしれない。
それを考えると耳栓+開場5分前到着が望ましいと判断。
自宅からは電車で10分、歩いて20分。 万が一人身事故なんて起きたらショックで自害しかねないので徒歩予定。 朝の身支度は30分を予定。
便通も済ませておく必要があるため、 バッファをとって7時には起きることにした。
準備5.テンション生成
4/1から「キャプテンアメリカ ファーストアベンジャー」を視聴。
どっかのメディアが見る順のカレンダーを公開していたが、 平日は一本見るのも難しそうなので前倒し+休日にまとめて視聴を実施。
幸い今日現在でインフィニティウォーまで見られている。
何かもう連休がとっくに始まっていて、ふらっときまぐれに会社にいくおじさんと化していた。
準備6.装備
-服
膀胱の可変に対応できるよう、 ユニクロのexyジーンズを着用。
また、下半身を冷やさない様に 脱いで膝掛けできる薄手のジャケット。
-アイテム
スマホ、財布、鍵、3Dメガネ、ストッパ、耳栓。
アベンジャーズのみんな、見守っててくれ。
ここまでやって寝坊したらまじでウケる。
寝るわ。
「誰かの為に生きられるなら、何も怖くない」大神ってそういうゲームだから。
「誰かの為に生きられるなら、何も怖くない」
これは国民的ソング、もとい国歌である”Getwilid”の一節である。
一見して”誰かの為に生きられる”ということと、”何も怖くない”ということの相関関係がわかりにくいが、最新作である「劇場版シティハンター 新宿プライベートアイズ」に答えがあった。
香が敵に言う「本当に強いのは自分の為ではなく他人に自分の力を使える人だ」という旨の台詞があるのだが、これこそまさに「他人の為に力を使って生きられる強さがあるから何も怖くない」ということなのだと気付かされた。
男で冴羽 獠が嫌いなやつはいない。いるとしたらそいつはきっと海坊主だ。
誰しもが冴羽 獠に憧れこそするが、実際に誰かの為に生きられている、ということはなかなか出来ない。※だからこそ冴羽獠のかっこよさなんだけど。
誰かの為に生きる事で自分が強くなる、そんなこと実際にあるんだろうか。
人の役に立つ、という定量的指標が無い概念を糧に強くなる、という事は体験しづらく、再現性も低い為おろそかになってしまうが、その大切な事を学べるゲームがある。
だいぶ前置きが長くなったが、2006年にカプコンから発売された「大神」というゲームを紹介したい。
大神とは
俺はゲーム友達と飲みに行くと1/2の確率で大神を語ってしまうくらい大神が好きなのだが、好きな理由がシステムや世界観もさることながら、大神が大切にしている概念がとても好きなためだ。
大神は神様の白くて大きい犬(アマテラス)が古代日本を舞台に、旅をしながら土地土地に蔓延る厄災や邪、呪いを説いてその土地を生き返らしていく、というゲームだ。
大まかにまとめると、
①オロチと呼ばれる厄災により土地が呪われる
②その地に立寄りキーマンと会って事情を把握する
③土地を復活させる
④厄災のもとを倒し安寧をもたらす
を全国で繰り返していくことで大元の悪に迫っていく、という構成になっている。
これは旅先で困っている人を助けて悪をしょっぴく水戸黄門の様な
紋切り型の勧善懲悪ストーリーで、老若男女が理解して没入しやすい構成だ。
これだけ聞くとこれまであった様なゲームと思われがちだが、大神の特殊性はその”強くなり方”にこそある。
大神はこれまでのRPGの様に、ただ敵を倒す事によってだけでは強くなれない。
アマテラスは「人を幸せにすること」で神様として力を蓄え悪に立ち向かえるのだ。
幸せにする、とは
アマテラスは自然の動物に餌付けをしたり、
市井にいる困っている人の課題を解決したり、土地に憑いた呪いを祓うことで”幸玉”というポイントを手に入れることができる。
この幸玉は神様への信仰心や感謝が形になったもので、「誰かが幸せになったことの証」であり、報酬として手に入れることでアマテラスのパラメータを強化できる仕組みになっている。
つまり「アマテラスの強さ」はそのまま「プレイヤーがゲームの中で積んだ徳」であり、「どれだけ誰かの為に生きられたか」というものさしになっている。
この過程で「綺麗になった自然を喜ぶ動物達」や「幸せになって喜ぶ村人たち」、「元気を取り戻した美しい自然の風景」といった、プレイヤーの成功体験を肯定する気持ち良さがUXに組み込まれていることが、「ただ強くなる為」という自己都合な動機から、「この世界にもっと幸せを創りたい」という他己的な動機に昇華させるのあり、これが従来のRPGにあった様な「ただ敵を倒せば強くなる」とは別のレイヤーに存在する制作者側の意図でもあったんではないかと思う。
大神を通じて得られる効能
また、大神で重要なファクターである謎解き要素。
それはまるでゼルダシリーズの様なスキルを使ったフィールドアクションで行くべき道を切り開くのだが、ヒントの出し方がかなり直接的で、全体的な謎解き難易度を下げている。
だが、そのヒントだけだと謎を溶ききれない、という絶妙なバランスを保っており、
その最後の謎ときに必要なプレイヤー自身の気づきこそが「プレイヤー自身が自分の手柄で解決した」という成功体験を積む事になり、これによる自己肯定感を高められるという側面を持っている。たぶん。
制作者の思い
デビルメイクライ、ビューティフル・ジョー、ベヨネッタ等、世界観もシステムも個性的で独自性の強い作品を数多く手がけている大神のディレクター、神谷英樹さんは、
「元々心が癒せるゲームが作れないか」という構想があったようだ。
2003年頃に制作されたコンセプトムービーでは既に自然を駆け回り、緑を再生させていくでかい犬という映像が既に存在しており、根幹にあったことは確かだろう。
このコンセプトをベースに、神様が現世へ施しを与えるのに「筆でなぞると術が発動する」というゲーム的なUXが追加されていったようだ。
実際にアマテラスが呪われた土地の邪を祓い、自然を生き返らせた際に
平野一面が豊かな緑や花で覆われる「大神降ろし」という場面の映像を見て
「人の心を癒せるゲームだ」とプロデューサーの稲葉さんは思ったらしい。
結果的に癒す、というミッションは達成しつつもその先にある、
ゲームの中で人を幸せに、自然を豊かにすることで強くなるという体験をする
⬇
リアルでも他人への施しに対して抵抗が無くなる
⬇
誰かの為に生きられる
⬇
何も怖くない強さを得られる
⬇
傷ついた夢を取り戻す
という、ゲーム体験を提供して、便利になった世の中で気付きにくくなった、実行しにくくなった普遍的な幸せの在処を気付かせる、という制作側の願いを達成させているんではないかと思う。
っていう、クリアしたら冴羽獠になれてるかもしれない大神の紹介。
またやりたくなってきた。switch版買おうかな。
磯野〜!大神やろうぜ〜!!
今あえてワイルドスピードを全シリーズ走破してみる X2
見ていて思ったのは、ワイスピはエンタメの最大公約数を実直にスケールさせていくというアプローチで進化しているんだなあということ。
後から知ったけどワイルドスピードって、
1,2,3のストリートレース編(1,X2,X3)
4,5のマックス編(MAX,MEGAMAX)
6,7のミッション編(ユーロミッション,スカイミッション)
8,9,10のブレイク編(仮称)
みたいな感じでくくられるんだね多分。それぞれのくくりで物語のスケールも近しい。
今回は6,7,8を走破し、最新作に追いつく。
※8/4追記 最新作を見た
ワイルドスピード ユーロミッション
シリーズ6作目。
ワイスピはちゃんと前作からのインターミッションを丁寧に描くので、
前作と次作の間に何があったかが割と捉え易くなっている。
MEGAMAXのラストで得た報酬で優雅に過ごしていたファミリー達。
4作目のMAXで死んだ筈のレティが生きてるっぽい上にどうやら犯罪に加担してるっぽいという所から恋人のドム、レティが死ぬきっかけを作ってしまったブライアンが巻き込まれていく。
世界へ散り散りになっていたファミリーがドムの電話一本で今の居心地の良い環境を捨てて集まるのが最高にかっこいい。
ユーロミッションというだけあってこれまでよりも広範囲でゴキゲンなロケーションが続くのが目の保養になる。
レティに近づく為にドムが参加するストリートレースで国が変わっても相変わらず踊ってる姉ちゃん達がなんか面白かった。
というかストリートレースってそんなどの国でもやってんのかね。
あとこれまで幾度となく人間離れした耐久力を誇っていたヴィンディーゼルが人間を辞めてた。
カーアクションもシリーズを追う毎にエスカレートしていくが戦車が出て来るとは。
カーアクションだけでなく、白兵戦も今回は見所がたくさんあるので2時間10分があっちう間に過ぎていく。
ルーク・エヴァンズ演じるオーウェン・ショウがめちゃくちゃエロくてカッコいい。
そしてエンディングで明かされるハンの死にまつわる衝撃の事実。
なるほど、X3をこう繋げてきたか。。。
ワイルドスピード スカイミッション
ポール・ウォーカーの遺作となってしまったと後から知った。
ドムが描き続けたファミリーが、レティの記憶と共に確かなものとなる記念碑的な作品に思えた。
ドム一家に対するは、我らがステイサム扮するデッカード・ショウ。
ステイサムの登場でますます作品内毛髪量比率が低くなる一方だがそれに反比例して面白くなるのでハゲがいっぱい出る映画は面白い、という非常に短絡的な仮説に陥ってしまいそう。
物語冒頭から、弟を看護する病院施設を襲撃し、狩る側としての存在感を遺憾なく発揮するデッカード。
この男もまたファミリー(弟)が行動動機となっており、ドムの行動原理と同じなんだね。
力のホブス(ドゥエインジョンソン)と技のデッカードというとても分かり易い特徴付けられた二人の格闘は、今日のアクション映画における最高潮のエンタメといっても差し支えないだろう。
「あれ、これ何の映画だったっけ?」なんて山路和弘と小山力也の応酬を聞いていたら
どうでもよくなるくらい迫力と画力でバックドロップされたのであった。
物語序盤でホブスを退場させたのは英断だ。あいつ強すぎるからな。
今作といい前作といい、車をクッション代わりに使うのはほんとこのシリーズくらい。
ワイルドスピードシリーズは毎回舞台を有名な観光地や、インスタ映えする様なスポットで、「あーこんなとこでかっけー車走らせたらかっけーだろうなー」と思うことを映像化するのに定評があるが、本作ではサウジの超高層ビルでそれをやるから凄い。
アブダビを舞台に展開するゴッドアイ奪還計画は画面の豪華さに注意をとられがちだけど、ちゃんとファミリーがバックグラウンドを活かし、それぞれの役割を全うしていることに感涙する。
あんなひとかどのちゃちな窃盗団やってた兄ちゃん達が世界の脅威にあらがうことになるなんて。
これまでのシリーズを積み重ねて、今迄あったこと、学んだことを加味したイシューを行うので説得力が違う。
そうそう、ステイサムと共に本作から登場するカートラッセル演じるMr.ノーバディがまたクセ者。
うさんくさいお偉方で心中はどう思ってるんだか底がしれないクレバーとユーモアに隠れた狂気が魅力的な男だ。
画面から聞こえるのは大塚芳忠ボイス!!
こういう発見があるから吹き替えは辞められないぜ!
カーアクションあり、対人の格闘アクションありで、これまでの作品を知っている人から、初めてスカイミッションでワイスピを知った人まで、ムラなく満足させる作品であったように思う。
ここで終わりでもワイルドスピードは伝説のシリーズ映画として映画史に残ったことだろう。次回作の構想はこの段階であったんだろうか。ほんとのところどうなんだろう。
エピローグは号泣を通り越して嗚咽。まじで一人で見ていて良かった。
辛いけどとっても美しいエンディングだった。ありがとう、ブライアンオコナー。
ワイルドスピード アイスブレイク
どうやらここから3部作が最終章らしい。前作のしめやかさから一点してカラッとした
キューバを舞台に、冒頭から原点に戻った様なストリートレース。
大切な車を賭けてストリートレースする展開、1のブライアンを思い出す。
全編を通して、直近作品で見せたワールドワイドかつ被害規模が甚大、もはや車必要ある?とさえ思わされる展開と、ドムのファミリー愛につけ込まれた展開もしっかり描かれている。
自分の周りでは過去作を見ずにアイスブレイクだけを観た人が多数おり、総じて満足度が高かったことから「旧作へのリスペクトもないエンタメへ振り切った映画かな?」なんて、一瞬でも思った自分をスパナでぶん殴ってやりたい。
こいつはご新規への導入ハードルを下げつつ、これまでの物語を知っているユーザへの愛情もたっぷりぶち込んだ最高にぶち上がる映画だった。ある意味スカイミッションよりも、「これから」に向けた作りで、これまでを知らなくても十分楽しめる様になっていたんじゃないかしら。
俺がワイスピに感じていたリスペクトは、
「物語はフィクションだけど、その表現(カーアクション)に対するリアル」であったことを再認識させられた。
「自動運転の車をハッキングして街に降らせる」というト書きは創り物なれど、
それをマジで実写(リアル)でやってのける、「嘘が本当にされた映像」は人類未踏の映像だった。
物語はドムがファミリーを裏切る、という掟破りのメインストーリーで、
その為に招集されるファミリーと、最凶の刺客。
「しょっぱなからかませにされる前作の仇敵」というとても美味しいポジションのステイサム。山路和弘ボイスでドゥエインとディスり合いジョークを言うシーンはニヤニヤが止まらないので、未見の方は是非吹き替えでも楽しんで頂きたい。
「赤ちゃんをあやしながら粛々と敵チームをボコるステイサム」という、トランスポーターでもメカニックでも無かった2.5枚目なステイサムも見所。
いかん、ステイサムのことばっか書いてしまった。
アイスブレイクはシリーズ史上最もシリアスとバカバカしいギャグパートの振れ幅が広く、「俺の情緒どうなってんだ」ってくらい爆笑・緊迫・号泣の連続になっていたように思う。
笑いの部分はより大衆的に「みんなが笑える映像」になっていつつ、キメのシーンでは「誰もがかっこいいと思える映像」になっていて、そうかと思えばシリーズを追い続けてきたファミリーにもブライアンを感じさせてくれる、過去シリーズを大切にしている演出が光るので、新規もファミリーも満足度の高い作品だったんじゃないかな。
終盤で敵ボスを取り逃がしているのでおそらく次回作でもまた現れるんだろうな。
3部作というくらいだからきっと氷山の一角なんだろう。
ちなみにアイスブレイクでもエピローグで号泣した。
絶対子供の名前それにするだろうなってもう序盤でわかってたんだけど。
泣くだろあれは。ふざけんなよ。
これでようやく最新作まで追いつけた。
ワイルドスピードは本当に映画の中みたいに
シリーズを追いかければ追いかけるほどニトロ噴射の様に面白くなっていくので
マラソンが面白くて仕方なかった。
今年の夏にはホブスとショウのサイドストーリーがやるらしい。
敵役はイドリス・エルバ 。パシリムのペントコストやマイティー・ソーのヘイルダムでおなじみのナイスミドル。
カレーハンバーグオムライス並みのボリュームでもはや車がスクリーンに映る時間が心配でならないがとても楽しみだ。
今、俺にはワイスピロスが訪れている。
ドムが、レティが、ホブスが、ローマンが、テズが、ミアが、そしてブライアンが心中に去来する。
そう、俺もまたファミリーの一人になっていたんだ。食事前はお祈りするぜ今度から。
ということでいたずらにワイスピを見始めたら超キモいレベルでどハマりして、
実の家族以外にファミリーが増えたという話でした。
みんなもワイスピ見ようぜ!
今あえてワイルドスピードを全シリーズ走破してみる
2019年夏にワイルドスピードのスピンオフがやるらしい。
※8/4更新 見たよ!
当時中学生で1作目を見たあと、とびとびで見ていたけど通しで見た事は無い。
淘汰の激しい洋画業界で未だにシリーズを続けられる作品は数少なく、トランスフォーマーみたいにキャストがガラッと変わったり微妙なリブートしたりとファンが安心して見られるものはあまり無い様に思う。
その中でもワイルドスピードは一貫性があって大枠変えず少しずつスケールを拡大している為、どこから見始めた人にも常に新鮮な驚きとエンタメを与えつつ、旧来のファンも楽しんで見られるとあって、これがシリーズを長く続ける所以なのかなと思ったり。
さてこないだワイルドスピード/ホブス&ショウの予告を見て、ちゃんと通しでこれまでのワイルドスピードを見てみようと一念発起し、シリーズマラソンをやってみた。
過去に見ているのは1、X3、5、7とたまたま奇数が揃っているが当時あまり考えもせずなんとなくで見ていたので、通しで見る事による感動も思い入れもひとしおであることだろうであることだろう。
当方AmazonPrimeとNetflixを契約しているので、視聴環境としては万全。
どっちでもいいけど見てる途中で字幕・吹き替えを切り替えられるNETFLIXで見る事にした。
ワイルドスピード
当たり前だけどみんな若い。
そして運転技術とストーリーのシンクロ率が高い。近年のは運転技術をこじつけたストーリー展開が多い様に思う。「それぶっちゃけ運転いらなくね!?」みたいな。
けど1作目は当然ながら真っ向からドライブアクションに向き合っている。
ストリートレースの描写はゼロヨン一択なので勝ち負けもわかり易い。
スケールも、ある街のひとかどで繰り広げられる若者達の行き場の無い不器用なプライドのぶつかり合いを武骨に描いており、視聴者は思わず自分を投影してしまうだろう。
後続作品と比べるとニトロジェット噴射など、ギミックの描写がちゃんと尺を割いて表現されていて、謎理論ではあるものの車と向き合った表現をしておりわくわくした。
この頃から、既にシリーズを通してのテーマである「ドムのファミリー愛」がゆるぎなく表現されている。
犯罪臭は低め。
これで終わり!?って感じで終わる。
ワイルドスピードX2
シリーズ唯一でドムが欠席。
マイアミを舞台に、追われる身となったブライアンと、ブライアンの地元友ローマンの二人のコンビが麻薬密売組織に潜入捜査する話。
陽気な黒人が出てきたら大体面白くなる。
マイアミが持つ「本能的に人間を自由にさせる開放感」と水面に映し出される西陽に代表されるばつぐんなロケーションがこれでもかと画面いっぱいに広がっていて気づいたら自分もブライアン一味に混じって加担しているUXを享受できる。
前作から舞台を移したことでドムのファミリーは鳴りを潜めており、
ブライアンの元上席くらいしか続投キャストはいない。
あと若かりし頃のデヴォン青木が出ている。
この人は本当にカートゥーンから飛び出してきたみたいなビジュアルでかっこいい。
恥ずかしながら公開当時視聴しておらず、今回初めて観たのだが個人的にはシリーズでトップレベルに好きな作品となった。
ワイルドスピードX3 TOKYODRIFT
舞台が東京の異色作。
ウルヴァリンサムライとかGIジョー2等で描かれる勘違いされたトーキョーが大好物な人は終止へらへらしながら見られることだろう。俺はそうだった。
兜町のパーキングに夜中ギャル集まらないだろ!とか主人公が下宿する家が
「いつの時代の長屋だよ」っていう建物とか、ギャングナイズされたYAKUZA描写とか、アレな表現をされるトーキョーが大好物な自分には1シーン1シーンが貴重なフォトジェニックの連続だった。
立体駐車場のループをドリフトで駆け上がる映像等、
今迄見た事のないような表現がよく知るロケーションで描かれるのはシンプルに面白い。
異端児扱いされる本作だが見所は結構あった様に思う。
あと公開当時自分は高校卒業直後くらいだったので、
今見ると当時の不良の描写とかギャルの描写が割とリアルで凄く懐かしかった。
まだ若い北川景子とか真木よう子とか妻夫木君が出ているんだけど、ほぼ台詞も無いチョイ役で、だからこそプレミアム感が出ていてスター感がほとばしっていた。
こういう海外映画で描かれるトーキョーの中でも割とディテールはちゃんとしてるほうだと思う。
シリーズへのつながりは重要なファミリーメンバーの死というクリティカルなもの以外は薄め。この当時どこまで考えていたんだろう。あいつ殺しちゃもったいないよ。
ワイルドスピードMAX(4作目)
ブライアン、ドム達の本線ストーリーにやっと戻って来る。
今迄のシリーズでは画面の端で下品に踊ってるお姉ちゃんばかりだったんだけど、
ミアをはじめとして敵組織にいるガル・ガドット演じるジゼルなど、画面が上品に華やぎ始める。
ここから徐々に物語のスケールがでかくなり始めるのだが、後続作品と比較するとまだおとなしい印象。X2では追われる身だったブライアンが全うに復職している。
やさぐれてくたびれたTシャツ来て運転するポールウォーカーもカッコいいけど、スーツ着てビシっと決めてるブライアンもやっぱりかっこいい。
運転技術を見込んで仲間に引き入れるという謎の風習もちゃんと取り入れる敵組織が好き。
ところでX2のラストで大金手に入れたブライアンはお店やらなかったんだろうか。あのエンディングが好きだったのでちょっと寂しい。
本編とは全く関係ないが、ガルガドット演じるジゼルの吹き替えがずっこけるレベルで酷くて乾いた笑いしかでてこなかった。
思わず吹き替えから字幕に変えたが、あれ当時劇場でお金払って見た人からクレーム来なかったんだろうか。
ワイルドスピードMEGAMAX(5作目)
今迄出てきたならず者達がファミリーとしてドムのもとに集う記念碑的な、ワイスピ界のアベンジャーズ的作品。
ベタベタだがドムとブライアンの関係性を中心に丁寧に描いてきたこれまでの登場人物が持っている仲間同士の絆がファミリーの絆に昇華する様はこれまでのシリーズを見てきた視聴者へのボーナスだ。
そんなファミリーへの刺客として登場するドゥエイン・ジョンソン演じるホブスFBI捜査官は今回が初登場。ターミネーター的な執着心と燃える正義の警察魂。仲間想いの熱血漢は国境を超えて愛されてやまないアイコニックだろう。
本作の舞台はブラジルで、どことなくマイアミを思い出すロケーションはあるものの、
自警団的な物騒な連中もいてよりバイオレンスなステージで我々日本人にとって刺激的な非日常感満載の世界に没入させられる。
人間アクションもカーアクションもこれまでで最高レベル。
ガタイのいいハゲが暗がりで取っ組み合うとまじでどっちがどっちかわからないのだけど迫力満点で最高にご機嫌なのでどうでもよくなっていた。
追っかける側のハゲと、逃げる側のハゲが呉越同舟して共通の大敵に挑む描写はみんな大好き、最高に燃え滾るシチュエーションなので未見の人は是非見て欲しい。
物語のエピローグがちゃんと描かれるのも個人的にポイント高い。
あとガルガドットは生物として美しい。
何となくだけどメガマックスで一区切りな感じがする。
これで終わっても洋画史に燦然と輝くシリーズとして殿堂入りしていたに違いない。
6作目のユーロミッションからはまた日を改めて見よう。
マスカレードホテルはキムタク版龍が如くでした。
これ月9で全12話でやれるんじゃないかってくらいメインストーリーとサブストーリーが充実していた。
ともすればドラマ版マスカレードホテルの総集編のような。ドラマ版なんて無いけど。
メインストーリーの縦軸にサブストーリーが横軸として存在していて、サブストーリーが伏線となって主人公が成長してメイン進行に反映される、何だこの既視感と思ったらあれだ。龍が如くだ。
つまりキムタク版龍が如くだこれ。
それでいてクライムサスペンスミステリーなとこあって…あ、これキムタク版ジャッジアイズだ。
一方で理屈よりも展開優先な若干強引な流れが良くも悪くもフジテレビのドラマっぽいなと思ったら案の定フジテレビ。
配役でいうと、新婦役のあっちゃんのストーカーがあの役者とか、物語上最大のマスクをつけてたあの人の役をあの役者とか、役者に吸引力が強くて内容が入ってこない事があった。そういうとこフジテレビのドラマっぽい悪ノリ感あった。
ただかっけぇキムタクと役にばっちしハマってる長澤まさみのコントラストが面白かったので異端な二人のバディもの好きならオススメ。
ミステリー色はややライトかな。